就活を始めて、エントリシートを応募してみようと思った際、気になる一つが証明写真でしょう。
そのへんにある写真機で簡単に済ませてしまう方もいる一方で、写真館でプロの手を借りる方もいますが、実際のところ、本当にわざわざ写真館で撮影する必要があるのか。
今回はそうした疑問に、一つの考え方をお示ししていきます。
写真館で撮る意味
写真館で就活用写真を撮る意味は、単に「きれいに見せる」ことだけではありません。
書類選考において、履歴書やエントリーシートに貼付する写真は、人事担当や面接官に第一印象を与える重要な役割を担っています。写真館でプロに撮影してもらうことによって、採用担当者に「明るく清潔感のある第一印象」を伝えることができるというのは、一ついえることです。
写真館では専門知識を持つカメラマンが、最適な照明や構図を調整し、表情や姿勢をアドバイスしてくれます。顔の角度や光の当て方一つで表情が大きく変わり、明るく自然な印象が作り出されるもので、プロのサービスを利用するかどうかでかなりの違いが出るのが事実。細かいチェックで身だしなみまできれいに整えてもらえるので、写真全体の仕上がりが格段に向上することはたしかでしょう。
証明写真機などできれいに撮影できたと思っても、実はスーツに変なシワがあったり、学生では気づかない落とし穴がけっこうあるもの。何より陥りがちなのは、余計な補正を自分の考えで加えていくことで、実際の姿との乖離が生じやすいという点です。
写真が面接時の自分と大きく乖離していると、「違和感」や「誇張された印象」を与えかねません。
その点、写真館でプロの手を借りれば、リアルな自分の魅力を最大限に引き出しながらも、自然でバランスの取れた写真を撮影できます。その結果、面接時に違和感のない、しっかりと準備された印象を与えることができるというわけです。
写真館では証明写真のレタッチ（修正）も行われますが、過度な加工は避け、あくまで清潔感や明るさを保つ程度に留めるのが一般的です。これにより、採用担当者に「自分をよく見せたい」という意図を過剰に感じさせることなく、好印象を持たれる写真を提供できるのだといわれています。
そもそも就活写真の重要性とは
そもそも就活写真の重要性とは何なのか。
まずは先ほども申し上げた通り、「第一印象を左右する要素の一つ」という点でしょう。就職活動では多くの応募者が存在する中、採用担当者は限られた時間でエントリーシートに目を通さなければなりません。その際、顔写真は一瞬で応募者の雰囲気を伝える要素として目に入る“第一の要素”。見た目がすべてではありませんが、第一印象を良くすることは確かに有利なスタートを切るために重要です。
一方で、就職活動において見た目が決定的な要素ではないことも事実です。採用担当者が最も重視するのは、応募者の能力や人間性といった「本質的な要素」です。どれだけ清潔感があり、スーツの着こなしが完璧でも、人としての魅力やスキルが不足していれば採用にはつながりません。このように考えると、エントリーシートの写真は、あくまで「本人確認」や「第一印象の材料」として用いられるに過ぎないと言えるでしょう。
※参考：適切な準備で誰でも志望企業に合格できる！ “凡人”が志望企業に受かるための「面接攻略の全て」
加えて、エントリーシートを提出した後に進む面接では、採用担当者は写真よりも「その場にいるあなた自身」を見て評価します。つまり、就活写真は面接が始まってしまえば、リアルな姿を思い出すための一つのツールに過ぎなくなります。
言うまでもなく、就活では見た目の要素よりも人としての中身が重要です。写真の質を上げることも重要ではありますが、それ以上に大切なのは「本質的な自分をどのようにアピールするか」であることもまた事実なのです。
就活写真は本当に写真館で撮るべきなのか
これまで「見た目も重要」と述べつつも、「本質こそが大切」と繰り返してきました。その前提の上で、「自分は写真館じゃなくてもいいや」と考える方もいらっしゃるでしょう。
とはいえ写真館での撮影のメリットとして忘れてはいけないことがあります。それは、見た目の印象を最大限に引き出しつつ、プロの目で自然な写真を仕上げてもらえるため、細部まで気を抜かない姿勢、本気度が伝えられるということです。
就活は小さな積み重ねが合否を左右することもあるため、写真という細部まで手を抜かずに取り組む姿勢が好印象を与える要素になるとも考えられるわけです。
例えば、「自分の写真が良くなかったせいで選考に不利になったかもしれない」と後悔するのは避けたいものです。後悔するくらいなら、最初からしっかりとした写真を準備することが賢明といえるでしょう。
就活用写真を撮る際の注意点一覧
最後に、就活用写真を撮る際の注意点について挙げておきます。
- 服装：スーツは黒やネイビーなどの落ち着いた色を選び、ワイシャツは無地の白が基本です。男性は必ずネクタイを締め、結び目がずれていないかチェックしましょう。女性はインナーにシャツやカットソーを選び、シンプルかつ清潔感のある服装を心がけます。アクセサリー類は基本的に避けるのが無難です。
- 髪型：清潔感がある髪型が基本です。男性は髪を短く整え、前髪が顔にかからないようにセットしましょう。女性は長髪の場合、顔がしっかりと見えるようにまとめ、耳を出すことで清潔感を演出します。寝ぐせや乱れは撮影前に整えるようにしましょう。
- メイク：女性はナチュラルメイクを心がけ、派手な色合いや濃すぎるメイクは避けます。肌のトーンを整える程度のファンデーションや、自然な色のリップを使用すると良いでしょう。男性も、テカリを防ぐために軽くフェイスパウダーを使うのもおすすめです。
- 姿勢と表情：背筋を伸ばし、自然な笑顔を作ります。あごを少し引いて、カメラのレンズをまっすぐに見るようにしましょう。無理に笑顔を作らず、口角を軽く上げてリラックスした表情を心がけてください。
- 背景と照明：写真館で撮る場合は心配ありませんが、証明写真機や自宅で撮影する際は背景に気を配ります。白や淡い色の無地の背景を選び、自然光を利用して顔に均等に光が当たるようにしましょう。
皆さまの参考になれば幸いです。
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