自己PRを組み立てるとき、エピソードは一つにしぼって、「狭く深く」書くべきだということは「自己PR」を裏付けるエピソードは一つに絞るでお伝えしました。
今回は、硬い話題と軟らかい話題の使い分けなどについてお伝えしていきます。
硬い話題ばかりでは息がつまる
皆さまは自己PRを求められたとき、どんなエピソードを紹介しますか?
あなたの明るい人柄が伝わるエピソードでしょうか?
それとも、まじめで実直な人柄が伝わるエピソードでしょうか?
例えば、エントリーシートで考えてみます。「自己PR」や「学生時代に頑張ったこと」などのメインの記述で、硬い話や暗めな話を展開した上で、さらにほかの項目もすべて同じ方向の話が続いたら、どのような印象を持たれるでしょうか。
「まじめでかたい人なのかな」「ネガティブな感じなのかな」
ひどい場合は、「暗くて一緒に仕事したくないな」とさえ思われてしまうかもしれません。
もちろん、書類である以上、“かたくてまじめな”書き方が悪いわけでは全くありません。ただ、すべてにおいて同じような方向の記述が並ぶと、その一面ばかりが伝わり、深く人柄が見えてこないということになってしまうのです。
人は皆、色々な面がある中で、それが総合的に、「まじめな人だな」とか、「明るい人だな」という印象になっていくものです。それは、「まじめ」や「明るい」面だけを見てそう感じるわけではありません。その人の様々な面を知り、表面的なところから一歩先を見て初めて、その人柄が見えてくるわけです。
つまり、あなたの人物像を企業に伝え、印象付けるエントリーシートや面接を組み立てるには、あなたを様々な角度から見せることが必要になるのです。簡単に言うと、硬い話題と軟らかい話題を組み合わせて、人としての深みを見せるということです。また、硬い話が続くと、企業側も息が詰まるような印象を持ってしまいますから、単純に軟らかい話がところどころに散りばめられるだけでも、グッと印象は良くなり、相手を安心させることができるでしょう。
エントリーシートの「趣味・特技」の欄を有効に使おう
ただ、基本的に面接では、まじめな話が中心になります。相手を笑わせることが目的ではなく(もちろんそれは有効な手段ではありますが)、自分をアピールすることが目的なわけですから、当然のことです。
そこで、私がオススメしたいのは、「趣味・特技」の欄でハズしを入れるということです。例えば、硬い話ばかりで無骨な印象を受ける男性でも、「趣味:ケーキづくり」と書いてあるだけで、微笑ましい一面を見られた安心感というか、一気にその人の幅を感じるものです。
あるいは、「趣味:ウイスキーの収集」と書いてあると、エントリーシートを読んでいる人事担当、または面接官も、お酒好きな人は多いですから、「どんなのが好きなの?」「オススメは?」と聞きたくなるでしょう。
時間が限られた面接の中で、こうした直接的なアピールに繋がらない話題があってもいいのかと思われる方もいるでしょう。ただ、「アピール」というのは必ずしも「強みを伝える」ことばかりではなく、「人柄を知ってもらう」「印象に残るようにする」ということも含めてのアピールです。上記のように、真面目一辺倒の話ではその人の本当の人柄は見えてきませんので、趣味・特技欄を利用した「ハズし」によって多面性を見せることは、非常に有意義なアピールになるのです。
また、笑いというのは優れたもので、面接官が楽しいと感じたら、それは「一緒に働きたい」「いいやつだ」という感情に繋がりますから、これだって大きなアピールになります。また、特にマスコミ業界は人とのコミュニケーションが重要とされる仕事がほとんどですから、時折笑いを織り交ぜることは、その意味での適正を印象付けることにも繋がるわけです。
エントリーシートでの設問や、面接での質問の流れによっては、「硬・軟を組み合わせる」というのは難しい場合もあるかもしれませんが、それを簡単に覆せるのが、「趣味・特技」欄です。ぜひ粗末に扱うことなく、有効に活用してみてください。
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