いわゆる企業の定期採用と呼ばれる就職市場は、やはり春採用がメイン。年間の採用人数の大部分は、春のうちに採ってしまいます。
一方で多くの企業が秋採用まで用意するのは、留学生や既卒生などをメインターゲットとしている意味も大きいのですが、現実として、春から活動していた”普通の就活生”だって採用しています。だいたいの企業において、秋の内定者でも半分以上は、春から通常通りの就職活動をしていた人でしょう。そして実は私自身も、新卒時代に秋採用でマスコミ大手企業から内定をもらった経験があります。
ポイントは「差別化」
そんな経験者として思う、秋採用で内定を得るための大きなポイントは、
「いかに他と差別化を図るか」
ということです。これはもちろん春採用のときから重要な要素なのですが、ある程度人数を確保する春採用とは違って、採用人数が非常に限られる秋採用では、「春でもう採った」ような人は特に欲してはいないのです。
ですから、差別化を図るために、とにかく”ありきたり”を排除しましょう。面接で話す全てにおいて、他人と違う話をすることを意識しましょう。面接官に、「お、(春採用で採った人たちとは)ちょっと違うな」と思わせるのです。秋採用は、春より採用人数は少なくても、受験者数もその分減っています。識多くの受験者が春採用とは変わらない戦略で先行を受けるため、「ありきたりを排除する」だけで、選考の進み具合はだいぶ変わってくるはずです。
ただそれでも、企業が求める根本の力は、春とは変わりません。マスコミ業界であれば、好奇心や、情報の広いアンテナ、何事にも当然のように努力できる資質などは、春と秋で共通しています。こうした肝心な部分はおさえた上で、どんな話し方をしたら人とは違う聞こえ方になるかを突き詰めて考えてみてください。
「秋採用を受けている理由」を明確に
ここで一つ注意したいのは、「なぜ秋採用を受けているのか」の説明を、自然かつ説得力をもってできるようにしておきたいということです。
春で一度落とされていることがマイナスになると思って「春は就職を考えていなくてどこも受けていませんでした」と言ったって、企業は少なくとも1年程度は情報を残していますから、このような安直なウソはバレます。春で落ちた理由を分析して、しっかり秋に活かせていることが伝われば、そこはクリアできますので、余計なウソをつく必要はないでしょう。
逆に、春は受けていなかったのに秋だけ受けている企業の場合、企業側としては、その理由が気になるところです。春に受験できなかった理由や、考え方が変わったということを、誰もが納得できるレベルで説明しなければなりません。まして春にはその競合企業を受験していたりしたら、もはやそれは言わない方がいいかもしれません。相手から見たら今の自分がどう映るのか、第三者の目線で冷静に考えてみてください。
採用人数が少なくても、秋にも全然チャンスはあります。この記事で、少しでも多くの方が、諦めずにチャレンジしていただけたら嬉しく思います。
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