民放テレビ局 内定のツボ② 「好きな番組」の答え方/倍率は気にしない!

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就活市場において最も人気のある業界の一つである民放テレビ局。

前回こちらの記事では、あらゆる面での「差別化」の重要性についてお話ししました。

【民放テレビ局】内定のツボ① 「差別化」を突き詰める

今回は、もう2点ほど、ツボとなる情報をお伝えしていきます。

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「好きな番組」の伝え方

受験企業の番組を挙げるのは大前提

好きな番組を聞かれたとき、回答の方向性は大きく分けて2つあります。

一つは、本当に好きな番組についてアツく語る

もう一つは、自分がどう見られたいかを先に考えて、それに合わせた番組を選ぶ

 

自分が一番好きな番組が、志望企業の番組だったら、それについて思いの丈をぶつければいいでしょう。

しかし、テレビ局志望者が、その1社しか受けないということは基本的にないでしょうから、むしろそれ以外のすべての企業に対して、どう回答していくかを考えなければなりません。フジテレビの面接で、「『アメトーーク!』が一番好きです!」とはなかなか言えないでしょう。もちろん、それによって能力の高さや思考の深さ、またフジテレビへの志望度の高さを伝えることができるのなら、他局の番組の話をしても問題にはならないのですが、現実的に考えてこれは難しいですよね。

ですから、よっぽど天才肌な人でない限りは、好きな番組を聞かれたとき、「受験する企業の番組を選ぶ」というのは大前提になります。

 

志望部署の番組を挙げておくのが無難

こうなってくると、自分の素直な思いより、「どう見られたいか」を優先して考えるべきです。例えば、報道志望の方なのに、「『逃げ恥』が一番好きです!」と答えていては、面接官としては「あれ?」という印象を受けますよね。『逃げ恥』というドラマの中で取り上げられている「ジェンダー」「働き方」などの社会問題を切り口に深い分析を語ることはできるかもしれませんが、結局「じゃあドラマに行った方がいいんじゃないの?」という印象になってしまいます。

面接官と1時間、2時間と話す時間があるのなら、「いや、それでも報道がいいんです!」ということをゆっくり伝えられて、理解してもらえるかもしれません。しかし、時間が非常に限られている面接でこのようなやりとりをしていては、ちょっとした違和感を与えるだけで何のアピールにもつながらない可能性が大いにあります。端的に納得させられる説明ができる自信がない場合は、志望部署がつくる番組を挙げておくのが無難です。

例えば、TBSでは、『報道特集』や『news23』という、非常に特徴的で、局としても大事にしている報道番組が複数あるわけですから、やはりこうした番組を優先すべきです。

 

「好き」という発言への責任〈信じてもらうテクニック〉

ただし、ここでウソっぽさが出てしまっては、すべてが台無しです。好きというからには、少なくとも毎回見ている“と思わせる”ことが必要です。もともと好きだった番組でもない限り、本当に「毎回見ている」というのは現実としてなかなか難しいところはあると思いますが、相手方としては「本当に好きなんだな」と信じてくれるくらいの説明をしなければならないということです。

まず、面接で話す「好きな番組」を決めたところからは、必ず毎回の放送をチェックするようにしましょう。気づいた点、気になった点、印象に残った点など、面接に使えそうなところはメモするようにしてください。

その上で、過去の放送も、できる限りチェックするようにしてください。例えば、上記の『報道特集』や『news23』などの場合、「子どものときから見てます」というのはあまり現実的ではないでしょうから、直近数年くらいの分でかまいませんので、ネットなどで放送内容が確認できるものを集めておきましょう。意外に過去の放送分の動画がネットにも転がっていたりします。著作権的な問題はありますが、自分の人生に関わる情報収集ですからここでは目をつぶっていただき、しっかり確認しておきたいところです。

そして、面接時には、直近数回分の感想は答えられるようにしておきつつ、過去の印象的な回もいくつか話せるようにしておけば十分なのではないかと思います。ここまででもある程度手間はかかるかと思いますが、「一番好き」というからには、その発言に対する責任はしっかり負うべきでしょう。

 

なお、このような類の質問は、「他には?」と追加で聞かれることも定番です。1番目には、上記のような考え方に基づいて”決め球”を用意しておきたいところですが、2番目、3番目は、逆にキメキメすぎても不自然になってしまいますから、必ずしも志望部署の番組を選んで過去の放送までカンペキにチェックしておく必要はないかもしれません。

 

他局の類似番組との比較

こうして選出した「好きな番組」の話をするときに意識したいのは、競合他社の番組との比較です。NHKを含むテレビ局の番組との比較はもちろんですが、NetflixやWOWOWなどサブスク系の番組制作力も一つの脅威になっていますから、重複する内容の場合は、こことの比較も考えておくべきです。これらと比較した上で、なぜその番組が好きなのか、理論的に筋が通っていて、かつ感情的な面でも説得力のある説明をしたいところですね。

例えば、上記のTBS「報道特集」を「好きな番組」として挙げるなら、同じく休日で似たような時間帯に放送される日テレ「真相報道 バンキシャ!」だったり、骨太なつくりのNHK「クローズアップ現代+」だったり、またはABEMAなどにも、サブスクの課金をせずとも見られる攻めた報道番組は複数あったりしますから、どのような角度から質問を受けても答えられるよう、幅広く競合番組をチェックしておくと良いでしょう。

 

表面的な工夫が通用するのは1次選考まで

ネクタイを派手にしてみたり、ふざけて笑わせてみたり、過剰なほどの元気を見せたりと、テレビ局の就活をめぐっては、何かと「目立ったもの勝ち」という噂が絶えません。

しかし、目立っていたことを理由に、面接官が「とりあえず残そうか」という思考が働くのはせいぜい1次のみ。企業だって、当然会社の未来を託す人材を探しているわけですから、できる限りその人の本質を見抜いて、次の選考に進ませるかどうかを考えているのです。選考のステップが多いのはそういうわけです。

たしかに1次では、印象に残るような話もなかった場合、何か面白いポイントがあれば、面接官としては「とりあえず通しておく」という考えになる可能性はあると思いますが、2次以降ではちゃんと実力も見られます。結局は資質が備わっていないと意味がないので、変な目立ち方をして悪い印象を与えるリスクも考えると、個人的には本質と外れた目立ち方をするのには反対です。ただ、時間がごくごく限られる1次では、自分の言いたいことが全く言えない可能性もあるので、その場合は悪目立ちすることが起死回生の策になりうることも否定はできないので、ここは各々のご判断でと思います。

倍率はあまり気にしない

多くの人が気になる倍率ですが、私はそこまで気にしすぎる必要はないと思っています。たしかに受験者数は膨大ですが、この中で、果たしてどれだけの人が、しっかりとした準備をした上で受験しているでしょうか。記念受験や、そこまではいかずとも小手先の対策だけで受けている層の方がむしろ多いくらいでしょう。他の業界に比べ、テレビ局は比較的そういうライトな受験者が多い傾向にありますから、もともとの応募者数はそこまで気にする必要はないわけです。

また、内定者数を見ても、キー局なら20~30人くらいは毎年採っています。これが仮に2、3人となってくると、もはや特別な技能がなければ難しい世界になってくると思いますが、それなりの数を採るわけですから、必ずしも天才肌な人間しか入れないという世界でもないのです。

そう考えると、倍率という数字にそこまで大きな意味があるわけではなく、過剰に恐れる必要はないのではないかと思います。そんなことよりも、自分がどのようにアピールしていくべきなのかを常に考え、的確な準備を繰り返していくことの方が遥かに大事です。現実を見据えて、やるべきことを地道にやっていきましょう。

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