就活における準備の大切さは、【マスコミ就活】”差別化”より重要な”頭良く見せる”コツでもお伝えしました。面接で想定しうるあらゆる質問に対して備え、どんなことが聞かれても最高の返しができるように、そしてどんな展開になったとしても自分のアピールポイントがしっかり伝えられるようにしておきたいところです。「あえて準備はせず自然体で」というのは、一部の天才だけがやることです。
今回お伝えしたいのは、準備したことを、しっかり伝えるための準備も必要だということです。どんなに素晴らしい回答を用意していても、話し方一つで面接官に全く響かなかったり、少し話の順番が狂っただけで話の筋が通らなくなったり、簡単に台無しになってしまうものです。
特に私のように口下手な場合は要注意。時間の限られた中で人より優れたやりとりにしなければならないのですから、”話す練習”も非常に重要なのです。
面接練習で自分と何度も向き合う
その”話す練習”としては、兎にも角にも面接練習をすることです。色々な会社の面接にチャレンジしてみることも良いですが、ここはフィードバックがほしいところ。やはり、友人や家族に協力してもらったり、大学のキャリアセンターや就活塾などを利用したりと、できるだけ面接練習の機会、そしてフィードバックをもらう機会を多くつくってください。「もうカンペキだ!」と思っても、回を重ねれば必ずもっと良くなります。面接とはそういうものです。
このとき、できれば自分の様子を動画か音声に収めてみてください。
「こんなにダラダラしゃべってたのか」
「ええ、いや、あの・・・と無駄なつなぎが多すぎる」
「早口で聞き取りづらい」
「想像以上に元気がなく聞こえる」
など、最初はきっと落ち込むことと思います。それくらい、自分が思っていた印象と、相手から見る印象は違うのです。まずはそれを知ることから始め、感じたことを修正するというサイクルを、何度も何度も繰り返すのです。いくら良い回答をパソコン上で練っていても、新しい発見は大してありません。何度も実践を積むことで、またフィードバックをもらうことで、回答の質も上がる良い循環が生まれることでしょう。
スラスラ言えない言葉を口に馴染ませる
もう一つ、日々のトレーニングに取り入れたいのは、一人でいる時間にブツブツ回答を口にすることです。
ずいぶん原始的なことを・・・と思われるかもしれませんが、常にスムーズに話せる状態にしておくために、口に慣らしておくことはすごく大事です。口に馴染んでいる言葉は、自由に使える言葉だということです。自由に使える言葉が増えれば、話し方に強弱や緩急をつけたり、面接官一人ひとりの目を見て身振り手振りをつけたりと、伝え方に工夫ができるようになります。
こうして良いテンポで、元気よくアツく話してくれるだけで、面接官の印象は格段に異なります。そして不思議なことに、話し方が変わると、話している内容の説得力も全く変わってくるのです。これは何度も録画や録音を繰り返せばおわかりになることと思います。
そのためにも、話す練習は日頃からやっておくべきなのです。通学や通勤の途中で、家事をしている間、入浴中など、頭の中で設問を浮かべ、ひたすら口に出して練習してみてください。設問は、単語カードのようなものに書いておいたり、あらかじめスマホに吹き込んでランダムに再生したりするのも手です。それぞれやり方はあるでしょうが、頭の中での反復で終わらず、しっかり声を出すことが大切です。
“準備してきた感“は好かれない
こうしてあらゆる準備をして、それらが淀みなく話せるようになることを目指しましょう。ただ、ここで一つテクニック的なことをお伝えしておくと、全ての質問に対して瞬時に淀みなく答えるのではなく、質問によっては悩んでいるふりをしてから答えることも大事です。
いかにも「準備してきました!」感のある回答は、面接官には好かれません。いかに自然なやりとりの中で、光るものがあるかを見ています。少しひねりのある質問だなと思っても、あらゆる回答への準備をしている状態であれば、きっと応用が効いてすぐに答えられることでしょう。そうしたとき、「そうですねえ・・・」と悩むふりをしてから答えることで、人間味を見せつつ、この場の機転で気の利いた返しができるという印象が与えられます。まさに賢さを演出するポイントです。これも、言葉がしっかり自分のものになっているからこそコントロールできるものなのです。
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