アピールポイントがない場合…失敗談を効果的に伝えよ!

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より良い企業に就職するには、華々しい実績に伴う派手なアピールポイントが必須だとお考えの方も多いことでしょう。かつての私もそう考えていて、人並みの、ふつうのエピソードしか持ち合わせていないことに、大きな不安を抱えていました。

しかし、就活を続けていくうちに、必ずしもすごい成果が必要なわけではなく、むしろ一見何てことのない話をいかに効果的に伝えるかということの方が大事で、企業側もそれを求めているということがわかってきたのです。

今回は、私のように特別のアピールポイントを持ち合わせていない人が、どのようにアピールをしていくべきかについて、一緒に考えていきたいと思います。

見せるべきは「これからの成長の見込み」

まず、就活において認識しておきたいのは、「ここまでの成長度合い」(=成果や実績)よりも、「これからの成長の見込み」を伝える方が何倍も大事だということです。

現時点で能力が高くても、柔軟性や謙虚さが感じられない就活生であれば、「就職してからも成長が見込めるか」「希望部署への配属にならなくてもちゃんと働いてくれるか」などと企業側は心配になってくるものです。

一方で、現時点の能力はそこまで感じられずとも、大きな成長力が感じられる就活生であれば、企業側は安心して育てることができるため、採用しやすいのです。

新卒採用は、就活生のこれまでの経験を直接的に活かすことを前提としていないため、「即戦力」という要素は全く必要としていないわけです。実際の仕事に必要な知識や力は、これからいくらでも育成することができるため、採用時の能力はそこまで重要ではなく、これからどれだけ努力ができるか、幅広いことにどれだけ柔軟に対応できるかという点こそが見られているのです。

その意味で、就活における成果のアピールは、取り組んだことの成長幅を見せるための手段に過ぎないといっても過言ではないと思います。「〇〇大会優勝」「□□の成績一位」などの実績自体で評価できる要素ももちろんありますが、そこに至るまでに、どんな困難を乗り越え、どんな努力をしてきたのかという人物像にこそ企業は興味を持っています。その上で、それがどれくらい実を結んだのかという客観的指標が、「〇〇大会優勝」「□□の成績一位」という実績に表れているということです。

ですから、華々しい成果は、自分の成長幅を客観的に伝えるという意味で非常に大きな説得力を持ちますが、あくまでもそれは成長力を伝える手段であり、その実績だけで良いアピールになるわけではないのです。

そう考えると、必ずしも、すごい成功エピソードが必要なわけではないということになります。成長力さえしっかり伝えることができれば、大した実績がない人でも、有名企業から内定を獲得することはできると強く思っています。

失敗談をドラマチックに伝える

では、派手なエピソードを持っていない人が、どうやって自分の成長力や将来性をアピールしていくか。それは、成功エピソードではなく、失敗談をドラマチックに伝えるということです。

失敗談なら、誰しも少なからず持ち合わせているでしょう。

例えば、サークル活動で仲間とうまくいかなかったときや、何かの試合で負けたとき。

ここをスタート地点とし、そこから状況を改善させたエピソードをドラマチックに描くのです。

人にスポットを当てたドキュメンタリー番組や、ヒーローもののドラマは、失敗や挫折、トラブルや困難などがあって、それを乗り越えるからこそ感動を生むわけです。就活も同じで、こうした“乗り越えた経験”をドラマチックに話すことで説得力が生まれますし、また、困難にどう立ち向かう人物かを伝えることができるのです。

失敗や困難に直面したときに考えたことや、取り組んでみたことをよーく思い出してみてください。そして、ドラマ性に欠いているのであれば、そのときの思考などは多少盛っても全く問題にはなりません。最後の成果は盛らずとも、失敗や困難そのもの、そこで考えたこと、実行に移したことなどは大げさに表現してみるのも一つの手です。こうして自分のなんてことの無いエピソードが、唯一無二のものに仕上がっていきます。

また、失敗談からは少し離れますが、大きな成功ではなくとも、「TOEICで~点上がった」「バイト先で~ができるようになった」など、「小さな成功体験」程度なら、誰しもあるはずです。ここで、「もともといかにダメだったところから成功に導いたか」を伝えるというのも一つの手です。成果を盛ったって、大したアピールにはなりませんし、むしろバレたり見透かされたりしたときのリスクもあります。そんなことはする必要はなく、「自分のできなさを盛る」のです。例えば、TOEICなら、同じ700点保持者でも、もともと650点だった人であれば大した話にはならないのですが、もともと200点台だった人が努力してここまで上げたとなれば、それなりの成長力を示すことができるわけです。

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決して邪道なやり方ではない!

こうしたアピールの仕方は、邪道だと感じる方もいるかもしれません。

ただ私は、これこそ就活の本質だと思っています。

実際に仕事のシーンを想像してみてください。営業であれば、ものやコンテンツを、いわば実際の価値“以上”に伝えるのが仕事であり、コンテンツ制作であれば、よりよく見せるための工夫や演出は求められてしかるべきでしょう。特に人と関わる仕事であるマスコミ業界であれば、その要素は一層強まります。

いかにして良く見せるかというのは、実際の仕事にもつながる話であり、決して就活だけの安易なテクニックという話ではないと私は考えています。

私のような“凡人”でしかないと自覚する方でも、決して卑下する必要はありません。前向きに、ご自身のエピソードを創り上げていってください。

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