マスコミ就活の作文試験は”80点”の予定原稿を3つ用意せよ

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マスコミ就活に必要な対策として最初に思い浮かぶのが「筆記試験」という方も多いのではないでしょうか。webテストやテストセンターのような学力的な試験だけでなく、時事問題や作文まで課されるというのは、この業界ならではのことでしょう。

とはいえ筆記試験は、準備の厚さが結果に表れやすい選考の一つといえます。面接が何より大事であることは言わずもがなですが、「準備するほど有利になる」選考ステップがそこにあるのであれば、徹底的に備えない手はないでしょう。もちろん、他の対策とのバランスも重要ではありますが。

そんな筆記試験の中で最も対策しづらいのは、やはり作文試験ではないでしょうか。突如として示されるお題に対して、厳しい制限時間の中で優れた答案をつくるのは、やはりとても難しい。800字の原稿用紙を埋めるだけでも簡単ではないのに、「面白い原稿を作れ」と言われても……。そうお悩みの方は少なくないはず。

筆記試験の採点基準とは

しかし、それだけの難易度があるからこそ、筆記試験で差が付くのは、基本的には時事・教養問題よりも、作文試験です。企業によって選考基準が違うのは大前提ですが、いわゆるペーパーテスト(作文以外の試験問題という意味で)でミスが多くても、作文が優れていれば逆転できることが多い。一方で、作文が全くできていなかったら、ペーパーテストでそれをカバーするにはよほどの高得点をとる必要があるでしょう。

いってしまえば、「ペーパーテストは足切り用、差が付くのは作文」という話です。

英語や数学、言語、時事など、どれも重要なのは間違いありません。ですが、これらで高得点をとれる人=仕事の面でも優秀だと言い切れるものではないですし、逆に点数が低くとも仕事ができる人はたくさんいるわけで、仕事の優秀さに直結するとは限らないのです。

むしろこれらの試験は「どれくらい勉強したか」で点数が左右される割合が大きいため、「最低ラインに満たない人=〈最低限の努力ができない人〉または〈努力しても最低限の水準に達しない人〉を落としたい」というのが、大方の採用担当の考えといえるでしょう。ですから、これらの「勉強しやすい分野」に逃げるのではなく、苦しくとも差が付きやすい作文試験の対策を一生懸命すべきなのです。マスコミ業界の志望者の場合、よく新聞ダイジェストの問題集を一生懸命解いている方もお見掛けします。もちろんそういった時事問題の対策はとても大事。面接にも繋がってきますしね。しかしながら、そういう対策って実は“楽”なんです。厳しい言い方をすると、深いことは考えず、読んだり覚えたり解いたりしているだけで、“やった感”が出る類の就活対策なんです(繰り返しますが、これも重要な対策であることに違いはありません)。

一方で作文試験や面接の対策となると、「これさえやればOK」という絶対のモノはないし、そもそもやるべきことは各々違ってきます。何を、どれくらい、どのように対策すればいいのかもわかりづらい上、自分の弱さが何度も突き付けられることになるので、多くの方が避けがちな領域なんですね。

ですが、作文試験をぶっつけ本番で乗り越えられる人は、ごく一部の天才だけです。避けてしまう人が多いのなら、その分対策した自分が優位に立ちやすいとポジティブにとらえて、ぜひ作文対策こそ徹底的に取り組んでいただきたいところです。

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予定原稿の必要性

こうした前提のうえで、どんな作文対策をすればよいのか。その一つの解が、

「80点レベルの予定原稿を3つ用意する」

ということです。

作文試験は、何かしらタイトルが与えられ、制限時間のうちに書ききるという試験です。指定のテーマで文章を書くこと自体簡単なことではないですし、まして時間制限なんてものがあったら、原稿用紙を埋めることでさえ難しいのに、ここで周囲より良い答案を作らないといけないのです。

これ、本番になってはじめて何を書こうかと考えているような状態で、対応できると思いますか? 少なくとも私にはまったくできませんでした。

だから、どんなテーマにも対応できる万能な原稿を用意しておくのです。ご自身の印象的なエピソードを軸に、過去問のどんなテーマでもわざとらしくなく合わせられるような答案を練っておくのです。これには、何度も第三者に添削してもらうことが不可欠。知り合いのマスコミ人がいなくても、Googleで検索すれば、有料の添削サービスはいくらでもあります。この繰り返しで、一つでもいいからカンペキな答案をつくっておくことが重要です。

しかしながら、どんなテーマにも対応できて、かつ中身もカンペキな答案を作るなんて、現実には難しいですよね。バスケ部での経験で予定原稿を作っていて、本番では「ストック」(過去NHKで出題)などのテーマで出題されたら、なかなか厳しいところがあるでしょう。だからこそ、タイトルにある通り80点レベルでいいから、3つ用意しておくという結論に行き着くのです。

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そこそこの文章でも高評価になる

正直、ほとんどの人がロクな文章を書けない試験といっていいでしょう。ですから、論理構成がしっかりした文章を書けるだけでも比較的上位に位置しますし、その上で“ある程度”おもしろい作文になっていれば、間違いなく高評価で通過できるでしょう。つまり、たかが1時間程度で書かされる文章に求められる水準は大したものではないので、あまり根詰めすぎず、「そこそこいいんじゃない?」くらいのレベルで考えてもいいのです。

そして、「どんなテーマにも対応する」という点においても、”そこそこでいい”のです。やはり一つの答案で100%どんなテーマにもカバーするのは難しい。「ある程度幅広く対応できる答案」でいいから、その分単純に数を増やすのです。3つくらい違う内容で答案を用意しておけば、対応できる幅は相当広くなるでしょう。

もちろん、90点、95点の方が良いに決まっていますし、数も5つ、6つあった方が良いのですが、作文だけに時間を割くわけにもいかない現実を考えると、「80点を3つ」というのが一つの目安となるというわけです。ちなみに私自身は、自分的には90点くらいでかつ様々なテーマに対応できそうな予定原稿2つに加え、5~60点くらいの予備原稿を1つ用意して臨んでいました。現実的に80点×3つは難しいかもしれませんが、ぜひそのくらいは用意するつもりで対策しておくと、どの社の作文試験も怖くなくなるはずです。

では実際にどんな予定原稿をつくればいいのかという点については、こちらの記事でもツボとなる情報をお伝えしています。【作文試験のツボ】予定原稿をつくる上での考え方【新聞・テレビ・出版】

いずれにせよ、丁寧な準備で、ぜひ余裕をもって本番に臨めるようにしてください。

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