出版社に学歴フィルターはない!けど……

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採用数が少ない業界だからこそ、気になってしまうのがいわゆる“学歴フィルター”の有無です。

『マスコミ就活読本(マス読)』などで内定者の出身大学を見てみると、特に大手どころは、有名国立大か、私立でもMARCH以上の大学でほとんどが占められていますから、やはり有名大学からしかとらないのではと思ってしまうのも無理はありません。

今回は、そんな根本の疑問にお答えしていきたいと思います。

 

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出版社に学歴フィルターはない!けど……

端的に結論を述べると、「学歴フィルターはない」ということになります。

ただ付け加えるなら、「学歴は関係なくはないけど、なくても全然受かる」というのが正確な実態ではないかと思われます。

出版社をはじめ、今やマスコミ業界のほとんどの企業は、”最終的には”学歴に関係なく、「光る人をとる」という傾向になっています。

例えばテレビ東京は、大学名を考慮しないと宣言していて、実際の選考の序盤の段階では、大学名を隠された上で面接が行われていたりするくらいです。

それでも結果的に内定者の多くが“高学歴”であるのは、単純に難易度の高い大学に行っている人ほど、優秀な人が多かったり、学年全体として就活への意識が高かったりというだけの話でしょう。

大手出版社の過去の内定実績を細かく見ていけば、それほど有名でない大学からも、きちんと内定者が出ているので、「自分の大学に自信がない……」という方でも、安心して選考に臨んでいただけたらと思います。

学歴は「障壁」にはならない

ただし、上記で“最終的には学歴は関係ない”という言い方をしたのは、選考の最初期(ESやウェブテスト等)や、説明会やセミナーなどの段階では、企業によっては“高学歴”の人の方が通しやすい事情があるからです。

選考の一番最初の段階では、企業側として得られている受験者の情報が少ないので、ある意味高学歴であることが一つの担保となり、「とりあえず通しておくか」という思考になりやすいわけです。

また、自社の説明会やセミナーを開く際は、できるだけ見込みのある人に参加してほしいという思いが企業にはありますから、学生の人物像が全く見えない段階では、高学歴は唯一優秀さを測る尺度になるということです。

とはいえ、有名大学でなくても、しっかり自分のアピールができれば序盤の選考は何の問題もなく通過できますし、選考が進むにつれて「人物重視」の傾向が強まりますから、自分自身が内定をもらえるレベルにさえ達していれば、学歴が障壁になることはないと考えていいでしょう。

そもそも、序盤の選考で通過できなかった場合は、学歴以前の改善点がたくさんあるわけで、仮にその選考は通過していたとしても、いずれは落ちていると見て間違いないと思います。

 

よって、

「高学歴であれば、選考の序盤で優位に働くことはありえても、学歴がないことがマイナスに働くことはない」

つまり、

「学歴フィルターはない」

というのが、一つの結論になると思います。

学歴を補うために「資格」は必要か

大学名に自信がない場合、よく話題になるのが、「何か資格をとっておいた方がいいのか」ということです。

これも結論から申し上げると、「資格は何も必要ない」ということになります。

正確に言うと、「優先順位が圧倒的に低い」ということになるでしょうか。

 

出版社の仕事に必要な根本の力は、勉強して身に付く知識などではなく、世の中に対する感度の高さだったり、人に対する興味の強さだったり、もっと深い部分にあります。

面接試験においては、受験者の現時点の能力そのものよりも、こういった素質の部分と、今後の成長度合いの見込みを重点的に測っています

例えば、TOEICのスコアでいうと、ただ「750点持ってます」というだけでは何のアピールにもつながりませんが、「700点だけど、去年までは400点台だったところから頑張って上げたんです」とアピールすれば、そこに大きな成長力を感じさせることができるというわけです(「英語は“できなさ”を盛れ!~TOEICのスコアは低くてもアピールできる!~」の記事に詳述しています)。

仕事で必要になる力が、人としての根本の部分にあり、現時点の能力自体はそこまで見られていないため、多少勉強すればとれる資格を持っているくらいで、それが直接的に評価につながるということは考えづらいということです。

 

実際の出版社での仕事は、あらゆる分野の人と関わる必要があるため、自分の得意分野以外でも、勉強が必要になるシーンが多々出てきます。

重要なのは、こうして後から勉強ができたり、様々な知識を吸収できたり、多方面に成長できたりする可能性を示すことであり、ピンポイントで持っている資格は、それ自体が大きな評価に繋がることは、よほどの難易度の資格(医師免許や弁護士資格など)でもない限り、なかなかないのです。

 

ただし、その資格をもって何か示したいことがあるのであれば、それは有意義に働くでしょう。

例えば、

日本酒の品ぞろえが売りの居酒屋でアルバイトをしていて、より良い接客をするために「日本酒検定 2級」をとった

という話なら、その資格自体がすごいものではなくとも、「何事にもこだわりを持って取り組む人間だ」ということは説得力を持って伝えられると思います。

漫然ととった資格は何のアピールにはならずとも、明確な目的をもってとった資格はいくらでもアピールにつなげる余地があるということです。

 

なお、上記の前提の上で、何か資格をとっておきたいという場合は、こちら(「マスコミ就活に学歴は必要?必要な資格は?実態と対策を考える」)の記事で詳述していますので、よかったら参考にしてみてください。

 

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